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歴史年代ゴロ合わせ暗記>戦後の日本経済発展

戦後の日本の経済発展


 1945年8月、太平洋戦争に敗れた日本はアメリカGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の占領下となりました。その状態から日本は驚くほどのスピードで経済発展を遂げていくことになります。

 いったいどのようにして経済発展をし現在の日本をつくり上げてきたのでしょう?

 GHQがまず日本の経済発展を目指し行った政策で大きなものが3つあります。

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財閥解体A労働組合の結成の奨励B農地解放

 では、これら3つがどうして経済発展と結びついていくのかを見てきましょう。

 
財閥解体

 当時日本には三井、三菱、住友、安田の4つの財閥が有名でした。現在でも保険や銀行のCMで耳にする名前ですね。これらを解体、つまり一つの財閥に集まっていた数百という会社をバラバラにして自由な競争ができるようにしました。

 また、財閥追放といって当時のトップや重役も次々に追放されます。まぁ、これらは経済発展のためだけではなく、GHQは戦争の責任は財閥にもあると考えていたからなんですけどね。

「おまえらが中国や東南アジアに市場を拡大するために戦争を支援してたんじゃね〜の〜」

 っていう意味合いもあり財閥解体は行われました。その後、それぞれの財閥の流れをくむ企業が再結集し大規模な企業グループを結成することになるので現在でも銀行などの名前で知られていますね。三井住友銀行など合併している企業もありますけどね。

 
労働組合の結成

 1946年には労働組合法が施行されました。「給料が安いぞ!労働時間が長すぎるぞ〜!」と労働者も団結して企業に意見ができるようなります。企業が耳をかさなければストライキです。これにより、適正な賃金を得ることにができれば消費活動にプラスに働くというわけです。

 
農地解放

 当時は、大地主が多数の小作人を抱えて収穫させおいしいところをもっていき小作人は少ない賃金で働くという構図となっていたんですね。それを国が強制的に土地を回収して小作人に売り渡したので小作人自分の土地で農作業ができるようになったのです。他人の土地で強制的に働くのでは収穫は最低限でいいやっ!ってなりますが、自分の土地となったら少しでも多く収穫したいと考えますね。これで農業生産も増加していくことになります。

 さて、以上がGHQが行った経済政策です。しかし、これは戦後の日本経済復興の発端でしかありません。次に朝鮮戦争が起こります。

 
朝鮮戦争特需

 1950年に朝鮮戦争が起こります。北朝鮮が韓国に侵攻し始まったのですね。アメリカは韓国を支援していたわけですが、韓国では戦争中なので工場が稼働せず物資が足りないんですね。そこで、日本近いし、経済的にも頑張ってほしいから日本に注文しようよっ!ってことでアメリカから大量の注文が入ることになります。朝鮮戦争特需というヤツです。

 さぁ、日本の経済はどんどん上向きになっていきます。そして、1960年に「所得倍増計画」が発表されます。

 
所得倍増計画

 1960年に池田勇人(いけだはやと)首相は「所得倍増計画」を発表しました。国民の所得を10年間で倍にするという計画!こりゃ、国民としてはテンション上がりますね。給料が倍です!当然、お父さんの給料が倍になったら息子のおこずかいも倍?になるかもしれません。国民みんなが「マジかよ!」って胸弾ませながら、しかし内心疑っていたことでしょう。

 ですが、この計画、結果を先にいってしまうと成功します。しかも7年で・・・。

 まずは、道路の整備をします。今では政府が道路をつくるっていうと「もういらねーよっ!」って反感をかいますが当時は道路がまだそれほど整備されておらず物資を運ぶのに時間もかかっていたんですね。また、港湾の整備もしました。これは国内で生産したものを海外に輸出するのに便利ですね。これによって工場で大量生産したものをスムーズに国内、国外へと運ぶことができるようになっていきます。

 1964年には東京オリンピックの開催のため東海道新幹線が開通します。また、東名高速道路、名神高速道路も建設し東京と大阪を結ぶ新幹線、高速道路が整備され物資や人の流れが活性化して経済が発展していくことになるんです。

 また、カラーテレビやクーラー、車などといった流行物も出てきます。高くて今までは手の出なかった車やカラーテレビなんかも給料が上がったので買っちゃいますか!ってなるんですね。今まで扇風機で我慢していた人もクーラーって部屋中が涼しくなるらしいよっ。ってことで購入する家庭も増えてきます。購買意欲を掻き立てる高額商品が出てくるんですね。すると当然、経済の起爆剤となります。

 こうして所得倍増計画は成功。1968年には日本が世界で2番目の経済大国となるのでした。