かつては日本にも象がいた!
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象というとインドやタイ、アフリカのイメージが強いですね。現在の日本の動物園にいる象もほとんどがインドやタイから連れてこられたものです。
でも、動物園の象は、別にエアコンとかのもとで飼育されているわけではないので、日本の気候が象に適していないというわけではなさそうですね。
では、なぜ日本には象がいないのか?
実は、かつては日本にも象がいました。ナウマンゾウという象です。このナウマンゾウの化石は日本各地で発見されています。ナウマンゾウは、今から20万年ほど前に日本にやってきたといわれています。
その頃は、今よりも海面が低く、朝鮮半島、対馬、九州が陸地でつながっていました。その陸橋を渡ってきたわけです。
では、なぜ現在、日本には象がいないのか?
日本でナウマンゾウは野尻湖周辺では2万3000年前、その他の地域でも1万7000年前より新しい地層からはナウマンゾウの化石は発見されていませんので、その時期を境にナウマンゾウは日本から姿を消したわけです。
それまでは、ナウマンゾウは旧石器時代の人々の生活に深く密着していました。長野県野尻湖底の遺跡からはナウマンゾウの骨でつくったナイフや象牙でつくったビーナス象なども発見されています。もちろん、食料としても食べていました。
気候の急激な変化があったのか?
いや、実はそうではありません。ナウマンゾウが日本から姿を消した原因は日本列島に急増した人間が狩りつくしてしまったというのが有力な説です。
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