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お正月の疑問

 
 お正月は、新年の始まり。色々な行事や風習がありますね。

 お年玉や七福神、初夢、門松、年賀状など。でも、なぜこれらの行事や風習が行われるようになったのか?意外と知らないまま行っているのではないでしょうか?

 
お正月はなぜめでたい?

 「明けましておめでとうございます」

 新年には必ず何度も言う言葉ですね。しかし、なぜ新年が「おめでたい」のでしょうか?

 これは「年神様」という神様に由来があるといわれています。昔の人は先祖の霊が田や山の神となり、正月には年神となって山から降りてくると信じていたんです。その年神様へ豊作のお礼や今年も豊作であってほしいといった願いを込めて数々の行事や風習を行うわけですね。この年神様をお招きすることので「めでたい」というわけです。

 
お年玉の由来

 お正月には神様にお供え物をします。お餅であったり、ミカンであったり色々なものをお供えするわけですが、その後、お供え物はみんなで分け与えて食べますよね。ミカンなんてお供え期間が長すぎてカビ生えちゃった!って記憶もあるのではないでしょうか?このお供えのお餅なんかを切ってみんなで分け与えるところから「お年玉」が始まったといわれています。

 
七福神って何?

 恵比寿、大黒、毘沙門天、福禄寿、布袋、弁財天、寿老人。実は、この中に日本の神様は1人しかいません。多国籍の神様の集まりなんです。

 日本の神様は恵比寿様だけです。商売繁盛の神様で兵庫県西宮神社の神様です。漁師の神様なので鯛などを持っていることが多いですね。

 大黒天はインドの神様。台所の神「マハーカーラ」でお金のつまった袋をもっています。

 毘沙門天もインドの神様でインド武将四天王です。貧乏神を追い払ってくれます。多聞天とも言われます。

 福禄寿は中国の神様です。人徳や長寿にご利益があるといわれ長い白髭をたくわえています。

 布袋様も中国の神様で中国の後漢時代に実際にいた僧がモデルとなっています。未来を予知するという凄い能力を持ってますよ。

 弁財天も唯一女性の神様でインドの神様。水の女神「サラスパティ」がモデルとなっています。音楽の神様です。弦楽器を持ってる姿で描かれますね。

 寿老人は中国の神様で長寿と知恵の神様です。鹿を連れていますが、この鹿の肉を食べると長生きするという言い伝えがあります。

 しかし、そもそもなぜインドや中国の神様神様が七福神に入っているのでしょう。

 七福神の由来は三国時代の末期に現れた賢者。「竹林の七賢」が由来だといわれています。7人の賢い人達がいたんですね。これが日本では室町時代から幸福、金運、福をもたらす神様として信仰されるようになります。ちなみに宝船に乗っている絵が多いのは海の向こうからやってくるといった発想からきているそうです。



 
初夢はなぜ一富士二鷹三茄子なのか?

 これは、静岡県の名産品を並べたといわれています。なんで静岡?となりますが、徳川家康が隠居後の居城が駿河(静岡)にあったところからきているようです。ちなみに一富士二鷹三茄子を初夢で見ると縁起がいいと言われ始めたのも江戸時代といわれています。

 門松はなぜ飾る?

 年神様をお招きする上での目印の為に門松は自宅の入口に立てられるのが一般的です。門松に松と竹が選ばれているのは、「松は千歳を契り、竹は万代を契る」と言われ、依り代といって神様の宿る場所が永遠に続くことを祈っての組み合わせといわれています。




 
年賀状の由来

 年賀状は平安時代の貴族、藤原明衡がまとめた手紙の文例集の中に年始の挨拶の文例があります。この頃からお世話になった方などに挨拶して回る習慣が広まったといわれていますが、貴族などは遠方で直接会いに行くのが難しい場合は年賀状を送ったといわれています。命じになると官製はがきが始まり、明治20年には年賀状を出すことが年始の恒例行事となりました。

 
正月におせち料理が定番な理由は?

 平安時代の朝廷は正月を含む5つの節に「御節会」の儀式を行い「御節供(おせちく)」という特別な料理を神様にお供えしました。江戸時代になると庶民の間にも御節供は広がり、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日と1年に5回ある節句で号かな料理がふるわれるようになります。中でも新年を迎える最も重要な節句の料理が定着し現在まで残ることになります。また、年末年始になると多くのお店が休みとなるため、日持ちのするおせち料理が主婦にも好まれ、現在でも残っているともいわれています。

 どうでしょう?知らずに行っていた新年の行事や風習。なんとなく行ってきた方も多いと思いますが、多くが年神様をお招きする行事であったことが分かったと思います。お招きした神様に感謝と今年も良い年であるようにお願いをする気持ちをもって行事を行うとまた違うお正月となるかもしれませんね。