歴史年代ゴロ合わせ暗記  

歴史年代ゴロ合わせ暗記政治>政務官、事務次官

政務官、事務次官はどちらが偉い?


 中央省庁には、大臣がいますね。まぁ、この大臣が一番偉いのは知っているでしょう。

 では、その大臣に仕える副大臣、政務官、事務次官という役職は、どれくらいの力をもっているのでしょうか。

 結論から言ってしまえば、まず大臣がトップにいます。その下にいるのが副大臣です。その下にいるのが政務官です。この大臣、副大臣、政務官をあわせて「政務三役」といいます。

 政務官は大臣や副大臣を政治の面で支えるための役職ですので基本的には政治家がなります。

 一方の事務次官の仕事は事務方として大臣や副大臣を支えます。各省庁の公務員のトップですね。

 図に表すと次の通りです。

 

 ですが、中央省庁がこのような形になったのは2001年のこと。それまでは、政務次官という役職がありました。

 大臣がトップでその下に大臣を事務方で支える事務次官と政治の面で支える政務次官がおり、事務次官と政務次官は対等という立場でした。

 しかし、実際にはこの政務次官というポストは当選回数が少ない議員などがなることが多く、さらにその省庁の仕事の内容に関しては熟知していません。

 まぁ、いきなり「君、来月から防衛省の政務次官やってね」って言われたって「戦闘機の名前も言えないんですけど」って感じでしょうね。いきなり、転校させられて学級委員長やらされるようなもんですからね。みんなでも名前も知らないクラスの代表じゃ不安ですよね。任された方も任せた方も・・・。

 そんなもんだから、役所の官僚たちも大臣と事務次官の言うことは聞くけど、政務官は蚊帳の外状態だったところも多かったんですね。さらに、大臣や政務次官は時期が来ればいなくなります。そうなると実際、何十年もその省庁で働いている事務次官や官僚たちの力が強くなっていくんですね。本来は、選挙で選ばれた国会議員が総理から任命されて官僚たちを使いこなさなければならないんですけどね。

 そこで2001年に副大臣という役職を置いたんです。

 副大臣は事務次官よりも上の立場で国会議員がなります。政務次官の役職はなくなり、政務官が新設され、こちらも基本的には国会議員が役職に就きます。ですから、政務三役は政治主導を目指す目的でつくられたんですね。

 この政務官と対等の立場で事務的な仕事をサポートするのが政務次官です。

 役職の上では、事務次官よりも副大臣の方が偉いので事実上、事務次官の力は弱まったといえますが、ただし副大臣が勉強不足であったりすると結局は、事務次官に頼ることになり政治主導というのが機能しない場合もあります。