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西郷隆盛の銅像が連れている犬って?


 
明治31年、12月18日。上野山王台にすえられた西郷隆盛の銅像が初めてお披露目となりました。この銅像を制作したのは高村光雲という人。

 しかし、高村光雲は困り果てます。西郷隆盛に関しては、まったく写真が残っていない。いったい、顔をどうすればいいのか?そこで、光雲は肖像画や西郷隆盛の弟を参考に苦心してイメージを膨らませます。



  そして、現在のみなさんの知るあの西郷隆盛の顔が出来上がる訳です。しかし、銅像の除幕式に参列して西郷隆盛の奥さんは「うちの人はこんな顔じゃなかったですよ。」と不満の声を漏らしたというからあまり似ていなかったようです。

 そして、西郷隆盛の銅像が連れている犬。これは、生前の西郷隆盛が
ウサギ狩りを好んでいたことにちなんでいます。
 西郷隆盛は、ウサギ狩りの時に2.3匹の犬を連れ狩に出ていたといいます。その中でもメス犬の
「ツン」という犬を可愛がっていたことから、あの西郷隆盛の銅像が連れている犬は「ツン」をモデルにしているといわれることも多いのですが、実はそうでもないようです。

 当初、光雲が制作した犬の像は、耳が垂れていました。しかし、実際、西郷隆盛が連れていた犬は、耳がピンと立っていたという証言があり、その後、別の彫刻家がつくった犬と替えられています。しかし、「ツン」がメスだったのに対して、差し替えられた犬は「オス」。これまた、「ツン」とはかけ離れている・・・。

 実際、西郷が可愛がっていた「ツン」をモデルに制作しようとしたのに史料不足でそうなってしまったのか?そもそも、別に「ツン」をモデルにして制作した訳ではないのか?その辺は分かりませんが、まぁ西郷隆盛の銅像がつれている犬は愛犬「ツン」とは違うものになってしまったようですね。西郷さん自身も顔ぜんぜん違うので合っているのはもはや名前だけ???