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パリ協定


 パリ協定とは、温室効果ガスといって地球の気温をあげてしまうガスを減らそうと世界の国々で決めた約束(条約)です。

 温室効果ガスというのは二酸化炭素やメタンガスなどの何種類もありますが、こうしたガスが増えるとまるで温室のように地球を暖かくしてしまうので温室効果ガスといいます。

 この温室効果ガスの増える量を今世紀後半にはゼロにし、地球の平均気温の上昇を産業革命前と比べ2度未満に抑える目標を掲げ、できれば1.5度未満という努力目標も示しました。

 二酸化炭素は森や海が吸収してくれます。ですから、この吸収される量以上の二酸化炭素を排出しないようにすればいいわけです。

 今から250年ほど前にイギリスで蒸気機関が発明され産業革命が始まりました。飛躍的に経済が発展した時期です。この時期から、暮らしは便利になる反面で大量の二酸化炭素が排出されるようになり、地球は温暖化の道を進んできたわけです。

 なので、今世紀中には、二酸化炭素などの温室ガスを250年ほど前の産業革命以前にまで減らすように世界の国々で努力しましょうというわけです。

 この温室効果ガスを減らす約束が初めてできたのは、1997年に京都で開かれたCOP3の「京都議定書」ですね。

 しかし、この時には中国やインド、さらにはアメリカまで参加しませんでした。ですから、中途半端な世界の約束となってしまったんですね。

 これらを踏まえ、世界の国々で地球温暖化防止について新たな約束をつくりましょうと始まったのが2016年11月4日に発効された「パリ協定」です。

 
パリ協定の問題点

 このパリ協定の規定では4年間は脱退できないことになっていますが、排出削減目標を達成できなくても罰則もなく、さらには2020年11月に一度アメリカはパリ協定から離脱しています。

 その後、トランプ大統領からバイデン大統領に変わるとすぐにパリ協定には復帰しますが、今世紀中という長期の温室効果ガスの削減目標に対して脱退も可能であり、罰則もない。アメリカや中国がパリ協定を守らなくなれば形だけの約束事となってしまう可能性もあります。

 このパリ協定を守るためには世界各国ひとりひとりが地球温暖化に興味を持ち、それに協力的でない政治家、企業に対して厳しい姿勢を向けていくことが大切であり、達成させるためには不可欠というわけです。