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日本の借金問題


 日本の借金は、危機的な状況にあるという話を聞いたことがある人も多いでしょう。

 本当に、そうなのでしょうか?だとしたらどれくらいピンチなのでしょう。

 まず、日本の借金とは、そもそも何なんでしょうか?外国からお金を借りてるの?それとも銀行から?

 
日本の借金とは?

 国の借金とは主に
国債のことを指します。

 国は、税金によっていろいろな公共事業だったり、政治家や公務員の給料を払ったりしていますね。しかし、税収が少なくてそういった公共事業やら給料に回すお金が足りなくなったらどうでしょう。

 借金するしかありませんね。そこで国は「国債」というものを発行します。国が会社や銀行、一般の人たちに利子を払うのでお金を貸してくれという形で発行するものです。

 しかし、国債を買っている人なんて見たことないぞ!と思うかもしれません。国債を購入するのは、ほとんどが銀行なんです。民間銀行、中央銀行で国債を購入している比率の70%~80%以上を占めています。個人で購入しているのは5%未満です。

 この国債や借入金、政府短期証券の合計残高が28年度には1000兆円を超えてしまっているのが現状です。まぁ、年々着実に増えていっているんですね。

 
国の借金っていくらあるの?

 では、国の借金は1000兆円ということなのか?

 まぁ、それも正解ですね。しかし、国の借金というのは、いろいろな見方ができます。

 例えば、国債というのは国の借金ですが、地方債というのもあります。地方の借金ですね。

 また、国債には、10年ものの長期国債と2~5年ものの中期国債、1年未満の短期国債というのもあります。

 長期の国債のみの残高、つまり借金だけでいえば2017年で898兆円です。地方債も合わせると1093兆円となります。

 これに更に短期国債も合わせていくと更に数字は膨れ上がっていくことになります。

 ですから、ネットや雑誌などに書いてある国の借金の額が違ってくることもあります。

 一般的には、短期国債は計算に入れずに長期国債と地方債を含めた数字を国の借金として示すことが多いようです。

 ですから、おおよそ1000兆円というわけですね。

 
いつになったら日本の借金はゼロになるの?

 個人的に借りているお金であれば、いつかは完済しなければなりません。しかし、国の借金も個人の借金と同様に全額返さなければ大問題というのは、ちょっと語弊があります。

 国に借金があるというのは、それほど大きな問題ではないんです。それよりも、借金が増え続けていくことが問題なんですね。

 
莫大な借金を抱えているけど日本は大丈夫という人の根拠は?

 人によっては、日本は借金を抱えているけど大丈夫という人がいます。その理由が、国債を購入している内訳です。

 日本の長期国債の保有者内訳(2017年)は、民間銀行等が44%、中央銀行が42%、海外が6%、社会保障基金が5%と続きます。海外の投資家の割合がかなり少ないんですね。

 アメリカなんかだと海外が47%ほど米国国債を持っています(2009年データによる)。

 アメリカのように自分の国ではない外国が国債を持っていると「
キャピタルフライト」なんて言い方するんですが、お金が国外へ飛んでいくことが起こりやすくなります。この国はヤバいと判断されたらすぐさま逃げていってしまうんで安定的でなないんですね。

 日本の場合は、海外資本に依存していないので「キャピタルフライト」が起こりづらいというわけです。

 
日本の借金問題は深刻ではない?

 では、日本の借金問題はそれほど深刻ではないのか?

 実は、景気が良くなってきてからが一番危ないという見方があります。景気が悪いと多くの人が銀行や郵便局なんかに貯金をしておきますね。しかし、景気が良くなると銀行に預けとくより株を買って運用したほうが儲かるぞ!ということになり、銀行から株式や投資信託などにお金が流れていってしまいます。

 国債を購入しているのは、銀行の割合が非常に大きいというお話をしましたね。その銀行にお金が集まらなくなってくると当然、国債も売れなくなります。すると、どうするか。国債の金利を上げてでも買ってもらうしかなくなるんですね。

 もっと、怖いのが何らかの事情によって「日本は財政破綻するんじゃないか?」なんて噂が流れまくった時・・・。
 
 そうすると日本の「円」を「ドル」や「ユーロ」なんかに換えて持っておこうという流れが起こり始めます。そうなった場合、日本の国債を買うための「円」が国内から減少していくことになりますので、やはり国債の金利は上げるしかなくなります。

 ロシアを例にとると1997年8月までは20%を下回る水準で国債の金利が推移していたのが1998年4月から上がり始め、7月にはなんと80%超える水準!そして8月14日にはなんと172%もの金利、そして直後に財政破綻となりました。わずかな間で急速に国債の金利が上がり、あっという間に財政破綻です。

 必要以上に日本の借金について怖がる必要もないとは思いますが、政府が今後もどんどん借金を増やし続けていくようであれば、政治の内容同様に厳しい目を向けていく必要はあるでしょう。