歴史年代ゴロ合わせ暗記  

歴史年代ゴロ合わせ暗記朝鮮歴史>金正恩体制崩壊

金正恩体制は崩壊する日が来るのか?


 北朝鮮では、金日成(キムイルソン)、金正日(キムジョンイル)、金正恩(キムジョンウン)と3代に渡り独裁体制が維持されています。

 この独裁体制に終わりは来るのでしょうか?

 この独裁体制については、北朝鮮の内部側での崩壊というのは、難しいという見方が一般的です。

 例えば、平壌に住んでいる人たちですが、彼らが金正恩体制を崩壊させるように動くという可能性はかなり低いといえます。

 これには、北朝鮮が階級社会であるということが一因としてあげられます。

 北朝鮮では、大きく分けて3つに階級が分けられています。

 まずは、核心階層。全体の20〜30%だといわれていますが、この階層の人たちは、金正恩に対して忠誠心の強い人たちです。抗日闘争をたたかった革命家やその家系の人たち。朝鮮戦争で戦死した人の家族。朝鮮労働党の党員などです。

 次に動揺階層。全体の50〜60%ほどだといわれています。この人たちは監視対象となります。朝鮮戦争の時に家族が韓国に逃げたり、日本から北朝鮮に帰国した人たち。また、建国前は豊かな生活を送っていたが、現在は労働者だったりする人たち。朝鮮労働党からの除名者などです。

 そして、敵対階層。全体の20%ほどです。特別監視対象となります。建国前には地主であったがそれを取り上げられてしまった人。キリスト教や仏教を信じる人。親米や親日主義を過去に唱えた人などです。

 本当は、さらに細かく核心階層で13分類。動揺階層で27分類。敵対大将で11分類と細分化されております。(1980年に動揺、敵対で13分類を追加し64分類されています)

 この階級のことを北朝鮮では成分と呼びます。父の出身成分は子や孫にまで受け継がれますので、勉強ができたりしても”成分が悪い”ということで平壌の大学などには通うことはできません。賄賂を沢山渡して地方の大学に行く程度です。

 そして、平壌に住める人たちは、ほぼ核心階層だといわれています。現在恵まれてた環境にいるわけですので、基本的には反抗するとうのはかなり可能性としては低いわけです。



 では、動揺階層や敵対階層の人たちが内乱や革命を起こしたらどうなのか?

 実は、これもハードルが高いんですね。北朝鮮では五人組制度がとられています。

 近くの家が5軒ほどで1組となり、相互監視体制をとっているんです。朝鮮労働党の悪口など誰かが言ったものなら、それを密告しなければなりません。もし、それをおこたったら五人組の中のリーダーが責任をとらされます。気づかなかったでは済まされません。その場合でもやはり、リーダーは責任を負うことになります。

 また、ひとりが捕まれば、家族全員が強制収容所に送られるので不満を抱いていたとしても口に出すことすら難しい状況なのです。

 また、インターネットや衛星放送の規制などを厳しく行っているので他国の状況などが入ってくることも少ないんですね。SNSで一人が不満をつぶやいたら、あっという間に国中に広がり、政権を倒したなんてことも可能性としてはゼロに近いわけです。

 このように北朝鮮の社会体制はがんじがらめなのです。ですから、金正恩体制の崩壊というのは、なかなか難しいといわれているんですね。