初代天皇・神武天皇は実在したの?
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「日本書紀」や「古事記」によれば、初代天皇とは神武天皇とされています。この神武天皇から第9代の開化天皇までは、一般的に伝説上の人物であり、実在しなかったのではないか?というのが現在、一般的な説です。
神武天皇は九州の日向に生まれ、3人の兄がいました。神武天皇は、生まれながらにして頭がよく、正確もしっかりしていて、15歳で皇太子になったといいます。
そして、45歳になると「神武東征」といって、大和に都をかまえるため、大軍を率いて日向をでました。しかし、大和に向かう途中、土豪の長髄彦(ながすねひこ)の抵抗にあい、兄の五瀬命(いつせのみこと)が重症をおい、それが元で亡くなってしまいます。
神武天皇は、太陽の方角に向かって大和を目指したのが悪かったと海を渡り熊野からの上陸を決意するのですが、この時、風にあおられ少しも船が前へ進まない。この状況を嘆いた2人の兄は海に身を投げ亡くなってしまいます。
やっとのことで、上陸を果たした神武天皇の軍でしたが、今度は土地の神の毒気にあたり全軍が倒れてしまいました。
この時、神武天皇のピンチを救ったのが霊剣「ふつのみたま」と「八咫烏(やたがらす)」です。なんか、少年漫画のようになってきたでしょ?
「ふつのみたま」は、地元の高倉下(たかくらじ)という人がアマテラスオオミカミから授けられた剣であり、それを神武天皇に渡すと、倒れていた全軍が目を覚ましました。
しかし、軍は復活したけれども、険しい山に阻まれ、軍を前に進ませることができない。すると、その夜、神武天皇は夢でアマテラスオオミカミから八咫烏を授けられ、この霊剣に導かれ無事大和に出ることができました。
ですが、大和には、あの兄に重症を負わせた強敵、長髄彦がいます!神武天皇が苦戦をしいられていると、一羽のトビが神武天皇の弓に止まり光り輝きます。すると、そこから放たれた矢の威力により見事、長髄彦の軍を打ち破ることができたのです。
そして、神武天皇は大和を平定し、宮殿を建てて初代天皇になったといいます。
ちなみに、この神武天皇のおじいさんは、「海幸、山幸」神話の山幸彦といわれ、その父親は「天孫降臨」神話のニニギノミコト。そのニニギノミコトのおじいさんがあの有名なアマテラスオオミカミだといいます。
つまり、神武天皇はアマテラスオオミカミの子孫である訳です。
このように、神武天皇については、霊剣、神々など神話めいたお話が多く、また古事記では137歳、日本書紀でも127歳まで生きたとされていることから実在しなかったのではないか?という説が盛んです。とはいえ、実在しなかった!といいきれるほどの史料が発見された訳でもなく、あくまで憶測。
神武天皇については、「いた」とも「いなかった」とも言い切れないというのが正確なところでしょう。
>神武天皇にはモデルになった人物がいた?!
>天皇の始まり
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