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一票の格差問題


 新聞やニュースで一度は耳にした方も多いのではないでしょうか?一票の格差問題。これって、どういうことなのでしょうか?

 国民の1票が国の行く末を左右する。なんていいますよね。しかし、その一票に格差があるとしたら、これは問題です。

 実際、地方と都市部では1票に格差が生じています。たとえば、地方のA県では20万人で一人の国会議員を選出できたとします。しかし、都市部のB県では、一人の国会議員を選出するのに40万人もの票を集めなければならなかったとしたらどうでしょう。

 地方では、人口は少ないけれども土地は広いので少ない有権者数で国会議員を選出できます。一方、都市では、土地の面積に比べて人口が地方よりも多いので地方に比べて多くの票が国会議員一人に対して必要になるんです。

 「まぁ、そういうもんでしょ。」なんて考えもありますが・・・。

 実は、結構重要な問題なんです。



 上で例をあげた地方のA県と都市のB県では、一票の格差が2倍。つまり、1人で2票持っているようなもんですからね。これだと政治家の人が地方にいい顔をしたいが為に地方寄りの政策ばかりになってしまう可能性があるってことですね。

 では、なんで、こんな選挙になってしまうのか?

 2012年の選挙では、衆議院議員480人を選ぶうち300人を小選挙区といって全国を300の区で分けて、それぞれの選挙区から1人を選ぶという方式がとられたんです。ですから、もっとも人口の多かった千葉4区では50万人ほどでやっと1人の議員を選出できたのに対して、もっとも人口の少なかった高知3区では20万人ほどで一人の議員を選出することができた。つまり、2.5倍もの格差がでてしまったということになるのです。

 では、この一票の格差をなくすにはどうすればいいのか?

 有権者の数は1億400万人ほどですので単純に300で割って34万人づつの区をひとつとして1人の議員を選べば格差はなくなります。しかし、この方法だと都道府県も市町村も全く無視。投票する方もお隣さんがA区だからうちもA区でしょ?と思って投票所にいったら、あなたB区ですよ。なんて、わかりづらいことにもなりかねないですね。

 つまり、一票の格差ゼロというのも難しいわけです。

 裁判所では、この格差は憲法違反であるとして、一票の格差は2倍以内に抑えなさいと釘をさしています。