ファシズムとは何なのか？と問われるとこれが意外に難しいのです。まぁ、一般的には軍隊的組織がカリスマ的指導者によって暴力的な行動をとる政治思想といったところ。
このファシズムの始まりはイタリアから・・・。えっ、ドイツのヒトラーじゃないの？って思う方も多いと思いますけど、本来はファシズムっていうと1922年から1942年のイタリア、ムッソリーニ率いるファシスト政党が提唱した政治思想や政治運動のことを指します。
イタリアは当時第一次世界大戦に勝利したとはいえ、たいした植民地を得たわけでもなく、多額の賠償金を得たわけでもない。そこにアメリカから端を発した世界大恐慌が襲ってきます。
当然、国民の不満は高まっていきますね。
アメリカではニューディール政策が打ち出され、イギリスやフランスでは、ブロック経済という政策を打ち出します。ニューディール政策、ブロック経済って何だ？って思った方は下の「もっと詳しく」を参照してね。
しかし、これらの政策はある程度、領土や自治領などを持っていないと行えない政策。では、このような政策を行えない（領土や自治領をあまり持っていない）イタリアや第一次世界大戦で敗戦したドイツでは、どうなったかというと・・・。
英雄の登場を待ち望んだわけです。多少過激でも何でもいいから、今までの違う思想、行動をとる英雄、又は政党は出てこないものか？と待ち望んだのです。彼らがこの状況を打破してくれることを信じて・・・。
そこに現れたのがイタリアでは、ムッソリーニ率いるファシスト政党でありドイツではナチスのヒトラーだったわけですね。
彼らは、強引に国を引っ張っていく為に独裁体制をとり、個人の自由は認めませんでした。個人の自由より国家全体の利益が優先されるという考えです。そして、高まった国民の不満をそらすために対外進出に動き出します。
イタリアでは、1935年にアフリカのエチオピアに侵攻し、ドイツでも1938年にオーストリア併合に乗り出すことになるのです。
そして、これに日本を含めた三国は後に手を組み世界中を相手に戦うことになるのです。
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