歴史年代ゴロ合わせ暗記 

歴史年代ゴロ合わせ暗記>円高・円安

円高・円安とは


 よくニュースなどで「
円高」「円安」なんていう言葉を聞きますね。この円高、円安ってどういう意味なのでしょうか?

 海外旅行をイメージするとわかりやすいと思います。日本の円を持っていっても海外では買い物をすることはできませんね。そこでアメリカなどに旅行にいった際は、日本の「円」とアメリカの「ドル」を交換してもらいます。

 例えば、100円をアメリカのドルに換えてもらうとすると何ドルと交換できるのか?実は、これが決まっていないんですね。昨日は100円で1ドル交換できたかと思うと今日は120円出さないと1ドルと交換してくれなかったりするんです。

 この円とドルとの関係は常に変化しています。正確にいえば秒単位で変化しているんです。

 さて、ここからがちょっとややこしい・・・。では、次の問題、どちらが円高でどちらが円安なのか?

 (問)昨日は、100円で1ドルと交換できました。しかし、今日は、120円出さないと1ドルと交換してくれませんでした。この場合、どちらが円高でどちらが円安なのか?

 これは、ドルに対する円の”
価値”で考えるんですね。

 今日は、120円出さないと1ドルと交換してもらえなかったわけなので「円の価値が昨日に比べて低くなった」ということです。つまり、昨日と比べて今日は円安になったというわけ・・・。

 ややこしいので復習です。

 (問)1ドルのコーヒー豆を去年は100円で輸入した。今年は1ドルのコーヒーを120円出さなければ輸入できなかった。どちらが円高でとちらが円安か?

 今年は、1ドル100円だったコーヒーを今年は120円ださないと売ってくれなかったわけですから、円の価値は下がっていますね。つまり、去年に比べて今年は「円安」になった訳です。しかし、単純に100円から120円へと数字が上がっているので「円高になった」と勘違いしてしまう方が多い・・・。あくまで円の”価値”が上がったのか?下がったのか?これで考えないと間違えてしまいます。

 円の価値が下がればドルの価値は上がるので「円安ドル高」という言い方をします。逆に円の価値が上がるとドルの価値は下がるので「円高ドル安」っていいます。

 では、いくらなら円高でいくらなら円安なのか?実は、これに決まりはありません。以前に比べて円の価値が上がったら円高、下がったら円安となるのです。

 また、なんでドルを基準に考えるの?ウォンとか元とかペソとかいろいろあるじゃん?って思ってしまうところですが、ドルというのは、
基軸通貨っていって世界の通貨の基準となっているんです。キーカレンシーなんていいかたもします。なのでドルに対して日本の円の価値が上がったか?下がったのか?が重要なのですね。

 では、どのようなことが原因で円高になったり、円安になったりするのか?

 
円高、円安となる原因

 この円高、円安になる要因はいろいろあるのですが、貿易が一つの要因となることもあります。

 日本の輸出が増えると円高に進むことが多いのです。

 お金にも実は、需要と供給が存在します。

 例えば、日本の車の会社が大量にアメリカに車を売ったとします。これは、輸出ですね。アメリカで車を売ったわけですので車の代金はドルで支払われます。しかし、日本の車の会社としては、そのお金で社員に給料を支払ったりするわけですので、このドルを円に換えるわけですね。つまり、ドルが大量に円に交換されるわけです。

 「円」が欲しい。「ドル」はいらない。つまり、円の人気、価値が上がるということですね。ですから、日本からの輸出が大幅に増えると円の価値が上がり、ドルの人気が落ちる。円高ドル安になるわけです。

 また、他にも通貨を売買するだけで利益を得ることができるため、それで資産を増やすことを考える人が多くいます。1ドル100円の時に100円で1ドルに変えておいて、1ドル120円になったら1ドルを円に換えると20円の利益がでますね。つまり、これからドルの価値が上がると考える人が沢山いたらドルの需要が高まり、円安ドル高になるというわけです。

 さらには、景気が円高や円安に影響を及ぼすこともあります。日本の景気がすこぶる悪くて、アメリカの景気の調子がいい時、円の価値は下がってしまうので円安ドル高となります。

 日本の景気が悪いということは、日本企業の利益も減っていることが多いですね。そうなると日本の会社の株が売られていくんです。逆にアメリカの景気が良ければアメリカ企業の株の人気が上がってきます。日本の株を売って得られた円をドルに換えて、そのドルでアメリカ企業の株を購入するという流れができ円安ドル高になるというわけです。

 
日本にとって「円高」と「円安」どちらが得なのか?

 日本は貿易黒字、つまり、輸入している金額よりも輸出している金額の方が大きい国です。円高ですと海外の部品や商品が安く手に入りますので輸入に有利となります。今は円高だから海外旅行でガンガン買い物するチャンス!なんてテレビで騒いでいた時期もありますね。円の価値が高いので海外の物が安く手に入るんです。しかし、円安だと逆になります。海外の商品は高くなっちゃうんですね。そのかわりに輸出には有利となります。1ドル100円から1ドル120円に円安となったと仮定した場合、今まで1ドル100円で出荷していた商品をこれまで通り1ドルで輸出したら120円貰える計算ですからね。

 日本は、国単位で見れば、貿易黒字ですので円安の方が日本にとってはうれしいことであるといえます。