弾劾裁判
|
弾劾裁判(だんがいさいばん)とは、裁判官を国会で裁く裁判です。
ん?!国会が裁判官を裁く?!どういうこと?
普通は裁判官というのは罪を裁く側の人ですよね。では、その裁判官が悪いことをした場合、誰が裁くのか?
別の裁判官でいいじゃん!って思いがちですが、よく考えてみると別の裁判官だと冷静な判断が下せない場合もあります。同じ職業ですし、顔見知りかもしれません。そうするとどうしたって被告の裁判官に有利な判決をしてしまう可能性もあるわけです。
ですから、裁判官は裁判所で裁判できないんですね。
憲法第64条では次のように書かれています。
@国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。
A弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。
罷免の訴追とっていうのが、ちょっと聞きなれない言葉ですね。これは、簡単にいうとやめさせるための訴えです。
つまり、裁判官をやめさせるための訴えがあった裁判官を裁くわけです。ですから、現役の裁判官以外は裁判できません。
すでにやめてしまった裁判官については弾劾裁判ではなく、一般の裁判所で裁かれるわけですね。
ちなみに弾劾裁判所では、罷免された裁判官の資格回復に関する裁判も行ってます。
いや〜。でも、裁判官を裁く弾劾裁判なんて機能してないでしょ?
実は、多いか少ないかは別として弾劾裁判は2018年現在までで9件裁かれています。最近はありませんけどね。機能していると言えるでしょう。
|
|
|
|