歴史年代ゴロ合わせ暗記 

歴史年代ゴロ合わせ暗記>天皇が世界でもっとも長く続く王室

天皇家が世界で最も長い王朝である理由

 
 現在、世界中には27の王室が残っています。カンボジア、タイ、ブータン、ブルネイ、マレーシア、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、ヨルダン、イギリス、オランダ、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ノルウェー、ベルギー、モナコ、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、エスワティニ、モロッコ、レソト、サモア、トンガ、そして日本です。

 この27の王朝の中で最も古い王室が日本の天皇家です。

 現在の天皇は、初代の神武天皇から数えて125代目。正確にはわかりませんが、神武天皇の時代から数えれば2600年以上、実在が確実な6世紀前半から数えても1500年近い歴史があるんです。

 イギリス王室が2番目に古いのですが、そのイギリス王室でさえ950年ほどですからめちゃくちゃ長い歴史が日本の天皇家にはあるんですね。

 しかし、これほど長い期間、なぜ天皇家は続くことが出来たのでしょうか?

 第二次世界大戦後、1946年に日本国憲法が公布されました。その中で天皇の存在を「日本国民統合の象徴」と規定されています。なかなか解釈が難しいですが、要するに「政治的に実権のない王」といったところですね。

 では、それ以前はどうだったのか?

 「親政」といって天皇が直接政治を行っていた期間もありますが、実際には長い歴史の中で短期間しかありません。

 4世紀ごろに成立したヤマト朝廷でも早い段階から天皇は政治の場を離れて補佐的に政治運営を行ってきましたし、平安時代では天皇家と婚姻関係を持った貴族が権力を握っていました。鎌倉時代以降は武家が政治の中心でしたしね。

 江戸から明治に変わると幕府から朝廷へ政権は返上されますが、実際には天皇が政府の方針を却下することはなく、内閣の方針を覆すこともありませんでした。
 
 つまり、長い期間、政治が理由で日本が経済的危機や食料不足などになっても天皇が標的になることはなかったわけです。時の権力者に不平不満が向けられることはあっても天皇には向けられないんですね。

 他国では、不平不満が積もれば君主が殺害されることもありますが、日本の場合、暗殺されたのが明確なのは崇峻天皇くらいです。

 では、天皇にはずっと権力がなかったのか?

 そんなことはなく、どの時代であっても権力者が実質的に統治権力を得るためには天皇から”お墨付き”を貰う必要がありました。つまり、天皇とは権威の象徴であったわけです。

 また、天皇家は、太陽神アマテラスの子孫であり、神に祈りを捧げる存在としたことも天皇家が長きにわたり存続を続けている理由ともいえます。天皇とは、神の子孫であるわけですから、その地位を脅かすようなことをすれば天変地異だってありうると恐れる気持ちもわかりますよね。

 実際に歴代天皇は豊作を祈願し、国の安泰と人々の幸福の為に祭祀を行ってきました。神の子孫であり、その神に祈りを捧げる存在である天皇は日本にとってなくてはならない存在であったというわけです。